ウォーカーになろう!
8月に栃木県で行われたウォーキング大会に参加してきました。荒川の源流域をふくむ40キロ強を9時間以内に歩きます。数キロごとにエイドステーションがあって、冷やしたあま酒、冷たいトマトやスイカ、おにぎり、ピザ、ぜんざい、里芋のコロッケ、牛ステーキ、かき氷やジュースをいただきました。道は舗装路が大部分ですが、一部林道や山道もありました。清冽な川の流れを眺め、湧水で冷やっとした水を飲み、ゴールした後は心地よい疲れを感じながら帰りました。ウォーキングにはランニングとはちがった楽しみがあります。今回は、ウォーキングのお話です。
1 ウォーキングは楽しい!
運動と言えば、ランニングのほうがやったぞ感がありますが、まわりの風景を眺め、風やにおいを感じ、ときには立ち止まって花や雲を眺めたり、ウォーキングのほうが楽しいと感じる時も多いです。ランニングだとついつい競争してしまいますが、ウォーキングでは自然に溶け込んで、よりゆったりと過ごせる気がします。
電車を使って移動する場合、駅前は見ても、駅から離れたところがどうなっているかは気が付きにくいでしょう。少し遠いと思っても、普段電車を使うところを代わりに歩いてみる。古い神社やお寺、昔のお地蔵さんや道祖神など、歩かなければ気が付かない景色を楽しむことができます。おいしそうな店があれば立ち寄るのもオーケー、スケジュールは自分で決めるので、どんどん変えていけばいい。飽きればバスや電車で帰ってもいいのです。
ウォーキングの大会もおもしろいです。年配の人だけでなく、若い人や子供たちもたくさん参加します。制限時間はありますが、日ごろから歩きなれている人ならば完歩できるはずです。コンビニや自販機も使えますから、軽めのリュックに着替えや傘を入れておけば準備完了です。Tシャツやタオルなどを参加賞で渡されることが多いし、地元の名産品をお土産にして帰ることもできます。
ウォーキングでは物足りないという人は、ウルトラウォークはいかがでしょうか。100キロ以上の距離を歩く大会が全国各地で開催されています。これを完歩するにはかなりのトレーニングが必要です。もっと突っ込んでみるなら競歩にチャレンジしてみては?ランニングが全身の筋肉の70%を使うのに対し、競歩では97%を使うと言われています。はっきりした歩き方の規則があるので、初めての人は失格しないでゴールするだけでも大変です。トレーニングを積んだ人なら、走りとさほど変わらないスピードで歩くことだってできるのです。
2 ウォーキングのコツ
難しいことを考えず、のんびりと歩き、心とからだをときほぐす。これでいいのですが、慣れてきたら少し刺激を入れるのもいいでしょう。電柱1,2本ぶんを大股で腕を大きく振って歩きましょう。さらに慣れてきたら、3分間ゆっくり歩き、3分間できるだけ速く歩くのを繰り返すインターバル速歩に挑戦してみましょう。筋肉や心臓によく効き、老化防止に役立ちます。
かかとから着地し、親指に体重が抜けるように歩きます。姿勢はまっすぐが基本ですが、年齢によるせぼねの変化がある場合、すこし前かがみのほうが歩きやすいかもしれません。肘を曲げ、軽く手を握り、肩はリラックスしたまま振り子のように腕を振ります。両腕を振る方向は、胸の真正面30センチぐらいにこぶしが来るようにします。スピードを上げるときは、両腕を速く大きく振ることを意識するとよいでしょう。
3 安全性は?
ウォーキングはとても安全なスポーツですが、転べばけがをしますし、肉ばなれをおこすこともあります。とくに動き始めは関節や筋肉が固くなっていますから、必ず準備運動をしましょう。先日のウォーキング大会ではラジオ体操が準備運動でした。子供のころより体が硬くなったせいかもしれませんが、けっこういい運動になりました。真冬の風の強い日にジョギング中、突然バタンと転んだことがありますが、あまりの寒さで体が冷えて足が上がらなくなったせいでした。気温が低いときは、からだが温まるぐらい運動してから歩き始めたほうが故障も起きにくいです。アキレス腱断裂などの筋腱障害は休憩直後に起こりやすいのですが、汗冷えが原因の一つになっています。吸湿速乾性のウェアを選び、気候に合わせてこまめに衣類を脱ぎ着して調節してください。
4 健康への効果
ウォーキングは軽めの有酸素運動ですから、健康維持・増進を計りたい人にとって理想的な運動です。それこそ頭のてっぺんからつま先までのからだ全身に適度な刺激が入りますから、思いつく限りどんなことにも効果があると言ってよいでしょう。
ただしどこかに痛みがあったり故障がある人の場合、お医者さんやトレーナーさんなど専門家に一度相談してみることをお勧めします。症状によってウォーキングをつづけながら様子を見るか、一回休んだほうがいいのかアドバイスをくれるはずです。
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