自分で軽くするコリ取り法
一人でいるとき、夜みんなが寝静まっているときに、自分だけで体のケアができる方法があります。そうすれば誰にも迷惑をかけないですみます。クスリみたいに副作用はないので何回でも行えますし、意外とかんたんに痛みが軽くなり驚くかもしれません。今回のお話です。
A 器具を使うマッサージ
10月号でも少しふれましたが、テニスボールやゴルフボールを二個づつ靴下型の袋に入れてマッサージに使うことができます。枕元に転がしておき、必要時にからだや頭の下に置いたり、手にもってマッサージします。
ネットで買えるマッサージ棒も便利です。左図のように手で持つとでっぱり(飛び出た部分を使う)でしっかり押圧をかけられます。手足の小さな筋肉のトリガーポイントは意外に多くて、これが活躍します。私は旅行の時、こういった器具を持ち歩いて痛いところがあるときに活用しています。
B 器具を使わないマッサージ・ストレッチ
① 全身弛緩法
からだの力を上手に抜けない方を対象に行われていた「漸進的弛緩法(リラクセーション法)」と同じですが、頭痛、肩こり、腰痛にも有効です。体のどこかが痛むときはかなりの確率で筋肉がかかわっていますので、筋肉を緩めるだけで症状が軽くなることは珍しくありません。
まず寝転がって体中の筋肉の力を抜きます。手足から始めるのがふつうですが、どこから始めてもかまいません。ほんとうに力が抜けると、自分で腕を持ち上げようと思っても力が入らず、だれかが手をを持ち上げて放したらパタンと下に落ちてしまいます。はじめは力を抜く練習が必要かもしれません。体じゅうの力が抜けたままでいるとあちこちが勝手にピクピクと動くことがありますが、これは縮まった筋肉がほどける感覚なので心配しないでください。うまくいくと、あちこちの痛みが消えているのがわかると思います。
② 局所的な弛緩法
慣れてくると押して痛みを感じるところを目印にして自分で治療することができます。筋肉内にできたトリガーポイント(押して痛むところ)を押したまま手足や体の位置を少しづつ動かすと痛みが少なくなる体の位置がわかってきます。痛みが最小になる位置を保ったまま30-90秒じっとしていると、あら不思議!痛みがきえているのがわかります。ゆっくりとからだをもとの位置に戻しても痛みが戻ってこなければ大成功です。何回もできる方法ですから繰り返し練習することでコツがわかってきます。
③ 凝ったところをストレッチ
もっとシンプルに、こっている筋肉を伸ばしていきます。かんたん‼と言いたいのですが、筋肉には起始と停止(筋肉の両端)があり、思っているよりも縦横無尽に筋肉が伸びています。専門書はありますが、中身が難しいし、値段も高いし・・・一般向きではありません。
と思ったら、最近はスマホアプリで「トリガーポイント」と検索するとアプリがみつかるので、試してみるのもアリです。
一度体の構造を覚えてしまえば応用が聞きますから、興味のある方はお試しください。たとえば左図みたいなアプリです。以前なら何万円もする本を買ってやっとみつけた情報が今は数百円で手に入る時代になりました。その代わりどう使うかはその人しだいです。
C 自分でするときに気をつけること
l 神経・血管を傷つけない・・・押してびりびりしたり、しびれる感じがしたら神経かもしれません。微妙に押す位置をずらしてしびれ感が消えるか観察してください。触れてどくどく拍動するところは血管の可能性が高いです。圧迫を避けてください。
l 筋肉はからだの一部・・・微妙に押し方や位置を調整して「ここを押すと楽な感じがする」ところを探しましょう。強く押せば効くというものではありません。
l 一回では解決しない・・・何回もするうちにちょっとずつ良くなるつもりでやりましょう。あせらないこと。
ねりまインクワイアラー 223 お見舞いの効果
2か月ちょっと入院していました。結構忙しい生活でしたが、ベッドにいる時間が長く、同じ天井・壁・窓の景色を見ているのは変わりません。家族・友人のお見舞いは大きいイベントで、来てくれてほんとうにありがたかったです。お知り合い・ご家族が入院しているとき、機会をみつけて面会に行ってあげてください。それが刺激になって、患者さんのからだ・心が元気になると思います。
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