目白ヨシノ治療院

目白ヨシノ治療院は新宿区下落、目白駅から徒歩3分、マニュアルメディシンを用いたマッサージ、手技治療,リハビリの専門治療院です。病院では特に問題のなかったつらい症状、日常生活で困る痛み、肩こりや腰痛、首の痛み、またはよく分からない目の奥の痛みや頭痛など機能障害に関する問題の治療を行っています。

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松ぼっくり通信 2016年10月号

松ぼっくり通信 2016年10月号

 あなたのウィークポイントはどこ?

 あたまのてっぺんからつま先まで、すべてかんぺきな人はいません。おなかをこわしやすかったり、かぜをひきやすかったり、ぎっくり腰になりやすかったり人それぞれがウイークポイント(弱点)を持っているものです。弱点を知っていれば、予防できることをやったり早めに薬を飲んだりできます。だからウイークポイントを知っていることは強みにもなるのです。

1 ウイークポイントがある理由

 大きく分けると二つ理由があります。一つめは生まれ持った素質です。わかりやすい例は背の高さです。大ざっぱに言えば背の高い家系の人は背が高くなりやすく、背の低い家系から背の高い子孫は生まれにくいと言えます。では背の高いほうが体質的に優れているかというとそうではなく、背が高いからこそなりやすい病気やけががある一方、背が低いほうが有利な点もいっぱいあります。平均より背が大きい人はやや動きがおそいことが多く、瞬発的な動きを必要とする運動(卓球や体操など)には向きません。身長を生かせるスポーツ(バスケや高跳びなど)には向いています。このように生まれ持った体の素質には必ず利点と弱点があって、長い目(人生そのもの)で見れば何が弱点で利点なのかわからないことは珍しくありません。

 二つめはけがや病気などであとから加わった弱点です。からだの故障が「治った」としても、顕微鏡レベルで体中をくまなく探し回れば、かならずどこかに痕跡が残ります。肺炎が治ったとしても肺組織や胸膜に癒着が残りますし、胃潰瘍が治っても胃壁には瘢痕が残ります。ボクシングなどの格闘技では、繰り返し脳震とうをおこしていると脳の微細な神経組織や血管にダメージが残ることがわかっています。クリニックでよく診ている打ち身や捻挫でも、ほんとうにすっきり治っているかといえばそうではありません。ていねいに調べれば微小なこわばり(癒着)やしこり(瘢痕)は残っているものです。車をこすったり少しへこまして修理工場にもちこめば、板金や塗装できれいに直してもらえるはずですが、新車にもどらないのと同じです。長い人生、まっさらな新車で走り出し、どんなに気を付けて運転し事故一つ起こさなかったとしても、ずっと新車のままでいることはできません。エンジン・タイヤ・サスペンション・電気系統などふつうに使っていても、壊れることがあります。使い方、車固有のくせや自然の損耗があり、どこかで故障してくるのがふつうです。 

2 よくあるケース

 Aさんは17歳のときに腰痛があり、病院で第5腰椎分離症と診断されました。腰椎分離症は疲労骨折の一種で早い時期に治療すればきちんと治るのですが、痛みが出てから長い時間たっており骨はつかないかもしれないと言われました。大学を出て就職するころには腰痛は出なくなっていましたが、デスクワークで残業が続いたり、休みがなかなか取れず疲れがたまっているとまた腰痛が出るようになりました。病院でMRIを撮ったところ椎間板ヘルニアがあり、むかしの分離症と関係があると言われました。その後もときどき腰痛が出ましたが、くすりやマッサージで良くなりました。ところが50歳代になってから、5分以上歩くと下肢全体に痛みが出るようになったため、病院で診察を受けたところ、腰部脊柱管狭窄症の疑いがあるということで、再び検査を受けることになりました。

 腰椎分離症、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症。長い間にAさんの腰痛の診断名がころころ変わったように思えますが、腰の一か所にウイークポイントがあり、そこが年齢とともにいろいろな故障をおこしているのです。同じように、若いころに膝の半月板を傷め、年齢とともに変形性関節症に変わっていく場合、はじめはくびの椎間板ヘルニアやストレートネックだったが、年齢が上がってから神経根症や脊髄症と診断される場合などもあります。

3 ウイークポイントとのつきあいかた

攻める 幕内力士の千代の富士は右肩を何回も脱臼し、その影響で上腕の筋断裂もおこしました。このままで力士生命にかかわると考えた彼は医師のアドバイスもあり、脱臼が二度と起きないように上半身の筋肉を徹底的に鍛え上げました。その後の活躍は皆さんがご存知の通り、強い横綱として名をはせ相撲協会の理事長まで勤めたのです。こういう「攻める」リハビリは誰にでもできるものではないと思うかもしれませんが、腰痛や肩こりなどではとても良い方法です。ストレッチや筋トレを忍耐強く行い、弱点を補強し、症状を出にくくするのです。

守る 痛いことをひたすら避けて様子を見る。消極的な方法ですが、治る力をうまく引き出せれば有効な方法です。肩の故障のかなりの部分はこのやり方が適しています。こすれたり擦り切れたりして痛む場所をそっとしておけば治る力が働きます。すりきずにばんそうこうを貼るのと同じです。ただし「痛い部分を守る」のであって、全身を守るのではありません。痛い場所を守りつつ、ほかはできるだけ動かすようにしないと全身の体力が落ちてしまいます。

 実際の診療では攻めも守りも必要です。攻守所を変えて柔軟に対処できるかが腕の見せ所で、リハビリやスポーツトレーニングの奥義はそのへんにあるのだと思います。

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