目白ヨシノ治療院

目白ヨシノ治療院は新宿区下落、目白駅から徒歩3分、マニュアルメディシンを用いたマッサージ、手技治療,リハビリの専門治療院です。病院では特に問題のなかったつらい症状、日常生活で困る痛み、肩こりや腰痛、首の痛み、またはよく分からない目の奥の痛みや頭痛など機能障害に関する問題の治療を行っています。

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松ぼっくり通信電子版
高野台松本クリニックの院長、松本不二生(ふじお)先生が体にまつわるあれこれを書いた松ぼっくり通信。読めばカラダに役立つ、読むサプリです

高野台松本クリニック 177-0035 練馬区高野台1-3-7NFプラザⅡ三階 
℡03-5372-7773

(整形外科・リハビリテーション科・漢方外来

松ぼっくり通信

松ぼっくり通信 2024年 9月号

これからの医療は

40年間医者をやってきて超高齢化社会、新型感染症の出現、テクノロジーの爆発的進歩(パソコンの普及からAIの出現まで)を経験しました。未来の人から見ても世の中の仕組みが大きく動いた時代に出会えたのかもしれませんね。これから医療の世界に足を踏み入れたいと考えている皆さんに向けてこの小文を書きました。

1 医療のやりかたが変わってきた

ちょっと前まで医療の仕事はどれだけ命を助けるかが目標でしたが、多くの病気やけがの治療が進歩して長生きする人がとても増えました。そして老化によるからだの故障・不調をどうするかに医療の関心が移っていきました。長生きするためのテクノロジーはさらに進歩するはずですが、結果得られた長い人生をどうやって過ごすのかが問いかけられる時代になってきました。若いころ救急外来で仕事をしていたときはかんたんでした。とりあえず目の前の患者さんをなんとかすることだけを考えれば良かったですから。これからはシンプルな治療からもっと複雑な対応をしなければならない分野までずっと幅広い対応が迫られる時代になっていくでしょう。

これまでの40年以上にこれからの世の中は急速に変化し、それにつれて医療関係者の仕事もどんどん変わっていくと思います。

2 医学だって世の中と連動している

毎日たくさんの患者さんと接していて思うのは、手仕事(自分の手を使って何かを生み出す仕事)をしている人がほんとうに少なくなったことです。料理、建築、美容、造園、接客業の人だって仕事の中身を細かく見ていけば何らかの省力化・オートメーション化が行われています。手間を省けばコストが下がりますから競争力が上がります。世の中の流れとしては当然なのかもしれませんが、このままではむかしながらの職人技がなくなってしまうのではないかと心配になります。

医療の世界はとりわけ高度テクノロジー化が進んでいるように見えますが、最前線の町のお医者さんレベル(大病院でも同じ)ではまだまだ目や舌を調べたり顔色を診たりすることも行われています。しかし最近のスマホができることから推論すると、AIと画像診断システムを組み合わせて患者さんを診るシステムは作れるはずです。腕時計のような装置が触診の代わりとなり脈や自律神経の状態をチェック、あとは指示された必要最低限の血液検査や画像診断をオーダーすれば「ハイ、アナタノ病気ガワカリマシタ!」と教えるマシンができあがるでしょう。

となると、未来の医療関係者(医師も含めて)はAIの指示を受けて動くテクニシャンになるのか、あるいはAIと協調しつつも従来の役割をたもっていくのか気になるところです。

3 AIはツール(道具)それともライバル?

よく言われるのは、AIは与えられた指示にもとづいて問題を解決することは得意だが、まったく新しい発想を生み出すことはできないということです。たしかにそうかもしれませんが、ちょっとしたくふうや発想の転換で生み出されるような発明・改良ならできる気がします。発明の大部分は従来からあるものの組み合わせですから、むしろ既成概念にとらわれないAIのほうが得意かもしれませんね。みんなで作る連歌と同じで、自分一人ではたどりつかないようなおもしろい趣向(発想)がみつかるかもしれません。

AIでもたどりつけないような、ほんとうに新しい概念にたどりつくのはごくかぎられた人たちになるでしょう。ただしAIのアイデアを現実の生活にあてはめていくのは人間なので、AI=あたまのいい相談相手くらいにとらえることもできそうです。イメージで言うと「りくつっぽいドラえもん」かな。

またAIには人間によって生み出された以上、どうしても乗り越えられない壁があります。たとえばいま地球の人口は100億と言われていますが、人口増大が地球温暖化などの環境問題や食料問題にどのように影響しているのか慎重に判断しなければなりません。すこしばくぜんとした言い方に聞こえると思いますが、仕事・食べ物・勉強・休日の過ごし方・家族のあり方・人生の目標など具体的な私たちの生活に大きく影響することでしょう。こういった地球規模の問題はAIでなく人間たちが決めるほかないと思います。

4 これからの医療は

同じように人間の感情もAIが乗り越えられない壁になります。予測不能、おもむくまま、いいかげんではあるがときにこまやか、繊細になる心の動きを扱うのは人間同士でないと難しいでしょう。病院の入り口ではAIが活躍するけれど、そこからはAさん、Bさん、Cさん・・・・・・・一人一人にちがう対応が求められます。治療技術や初期対応では人の仕事が減っていくかもしれませんが、人と付き合い、話し、ときには笑ったり、おこったり、はげましたりする仕事はこれからも続いていくでしょう。未来のお医者さん、医療人に求められるのはたんに「治す」だけでなく、AIと協力しながら「元気にする」「はげます」「安心させる」技術です。でもそれだとむかしのお医者さんとさして変わらないのでは?と思いませんか。そうなのです。時代が変わっても、いつでも根っこは同じなのです。

 

ねりまインクワイアラー 208 蚊が少ない

今年は蚊が少ない気がしますが、暑すぎてボウフラが育つ水たまりが減ったせいでしょうか。でも生物は進化します。そのうちどんなに暑くても元気な蚊が出てくるかもしれませんね。

松ぼっくり通信 2024年 8月号

サルコペニア(筋肉減少)とは

もともと太りにくい体質なのですが、ケガからの回復期に一番苦労したのは「筋肉がなかなかもどらない」ことでした。今回は年齢が上がったときにどうやって筋肉量を増やすかについてのお話です。

1 サルコペニアとは

かんたんなサルコペニアのみわけ方は、両手の親指と中指でわっかを作り、ふくらはぎの太さを診る方法です。わっかのなかをふくらはぎがすっと通り抜けたらサルコペニア、ひっかかるようだったら筋肉量はじゅうぶんです。実際に私がやってみると左はひっかかりましたが、5年前にけがをした右はやや細いようです。このあいだウルトラマラソン(70キロ)を走ったのにまだ細いのか⁈とちょっとがっかりしました。

でもはじめのころと比べたら全然ちがいます。左右の筋力差が大きくて、疲れるとびっこをひいていたのが最近はだいぶ良くなりました。けがによる筋委縮も、全身のサルコペニア(筋肉減少)もおおもとの理屈は同じで、使う量が減れば筋肉がやせ、増えれば筋肉が太ります。最近では筋肉の量が想像を超えて健康にかかわることがわかってきました。

気をつけなければいけないのは見た目の太い・細いでは必ずしもサルコペニアがみわけられないことです。そんなときは本人にあおむけに寝てもらい、調べる人がかかとから足を持ち上げて左右に動かしてください。重く感じたら筋肉が十分ついています。思ったより軽いと感じたらサルコペニアの可能性が高いです。

2 サルコペニアがなぜ良くないのか

移動できなくなる・・・慣れないところに出かけたり、ふだん以上に動いたときにどっと疲れが出てきませんか?もしそうならサルコペニアの可能性があります。明治・大正の時代、人はもっと歩きもっとからだを使っていました。いざというときの体力(予備能力)がなくなると外出がおっくうになり、さらに体力低下を招きます。

新陳代謝が下がる・・・からだが冷え、暑さ・寒さに弱くなります。発汗能力が下がるので夏の暑い盛りに熱中症になりやすいです。地球温暖化の影響でこれからの夏はもっと熱くなりそうなので、汗をかける能力を保つことが重要になるでしょう。

内臓や免疫機能に悪影響・・・筋肉からでるマイオカイン(ホルモンの一種)は脳や内臓にも影響を与えます。まだまだわかっていないことが多いのですが、筋肉量が少なくなるだけで元気がなくなったり、免疫力が低下する可能性が指摘されています。

3 なる理由は

年齢はあまり関係がない・・・サルコペニアは年寄りがなるものと思われてきましたが、最近では年齢に関係なく起きると考えられています。これからお話しするように、栄養と運動量が深くかかわっています。

栄養(とくにタンパク質)不足・・・食事中のカロリーが高めでも、タンパク質の摂取量が少ないとサルコペニアになりやすくなります。一日平均で男性60グラム、女性50グラムが必要と言われていますが、食材は豊富だがタンパク質の量が十分に摂れていない人が多い印象があります。

同じ運動ばかりではだめ・・・散歩は立派な運動ですが、散歩だけでは全身の筋肉への刺激にはなりません。ゴルフ・ボーリング・キャッチボールなど上半身の運動を取り入れ、階段や坂道を積極的に使いましょう。元気な人はハイキングやランニングをしてみましょう。

4 今からでもおそくはない

ふだんの食事を見直そう・・・じゅうぶんにタンパク質をとることがとても重要です。自分でどれくらいたんぱく質をとれているかは計算することができます。ネットで「素材・料理の名前+タンパク質」と入力・検索してください。右表によくある料理のタンパク質量をあげてみました。

筋トレの効果を上げるこつ・・・じゅうぶんなタンパク質量をとれないときに運動すると、逆にサルコペニアが進むことがあります。筋肉などのタンパク質が分解されエネルギーに利用されるためです。筋トレの直前~直後にたんぱくをとると筋肉がつきやすいと言われています。

バラエティのある生活習慣・・・家にこもらず外に出ましょう。用事は自分でみつけましょう。スポーツクラブや体育館のトレーニング室を利用して暑さ・寒さに関わらず体を動かしましょう。係りの人(トレーナーさん)にやり方を聞けばていねいに教えてくれるはずです

 

ねりまインクワイアラー 207 カイロウドウケツ

カイロウドウケツはカイメン^_^の仲間で海の中の岩に固着して育ちます。このなかでみつかるドウケツエビはかならず雌雄のつがいになり、一生をカイメンのなかで暮らします。そこでカイロウドウケツと言えば仲の良い夫婦の象徴・縁起物として扱われるようになりました。漢字では「偕老同穴」と書きます。

松ぼっくり通信 2024年 7月号

その痛みは筋肉痛かも

 痛みの原因が筋肉にあると説明した時、「筋肉痛ですか⁈」と驚かれることがあります。骨や関節の痛みだとふんふん(なっとくです)と聞いてくれるのですが、筋肉の痛みと言われると軽くあしらわれたように感じるようです。

 でも‼それはかんちがいです。筋肉の痛みを見落として、別の故障とまちがうことは珍しくありません。診たてがちがえば治療もちがってきます。筋肉なら筋肉向けの治療があるのに、骨や関節向けの治療を続けたなら効果が出ません。だからきちんと筋肉の故障をみつけることが必要です。

1 プロとアマでは言葉の用い方がちがう

 プロが筋肉痛という時、その意味は「筋肉に原因がある痛み」のことを指します。多くの人たちが考えるような「がんばったり疲れたときに出てくる痛み」のことを指しているわけではありません。たしかに運動不足の人がいつもよりがんばった時に感じる痛みも筋肉痛の一例ですが、筋断裂(肉ばなれ)、DOMS(後述)、炎症、血流障害や感染症(ウイルスなど)などさまざまな原因で筋肉痛がおきます。一番多くて外来でしょっちゅう診るのはトリガーポイントです。筋肉の中に押すと痛いしこりができるのですが、みなさんにしてみればごく普通の生活をしているのにできるのですから、筋肉が原因と言われてもすぐに納得できない気持ちはわかります。そして筋肉痛の診断をさらにむずかしくしているのが「関連痛」の存在です。

2 関連痛とは

  • Aさんは手関節痛の相談で病院を受診したのに腕の筋肉が原因と言われた

  • Bさんはおなかの痛みで受診したのに筋肉が原因と言われた

  • Cさんは腰痛で受診したのに腎臓に石があると言われた

  • Dさんは右肩の痛みで受診したのに、調べたら肝臓の病気だった

上にあげた4人のケースはいずれも関連痛を発症した人たちです。A,Bさんのような相談は多くてしょっちゅう経験します。C,Dさんのようなケース(内臓が原因でからだの痛みが生じる)はときどき診ます。関連痛がおきるのは、からだのありとあらゆる部分が神経でつながっているからだと言われています。神経は複雑な配線図で区分けされていますから、関連痛が起きるときは同じ神経のグループ同士で痛みの共有(混線)が生じます。だから神経の配線図を細かく知っていれば、関連痛の配置から原因部位を突き止めることができるのです。

3 筋肉の故障はなぜおきるのか

トリガーポイントの場合、①使いすぎ②疲労の重なり③運動不足が発症の三大原因です。たとえば在宅ワークで家の外に出ることが少なく、朝から晩までパソコン作業、運動の習慣がなくて睡眠不足気味の人を想定すると、三大原因全部があてはまってしまうのでトリガーポイントができやすくなるわけです。

一見逆のようですが、アスリートの人たちもトリガーポイントを作りやすいです。トレーニングをする≒体に負担をかけることなので、適度な量を越えたトレーニングが続くと疲労が重なりトリガーポイントができやすいです。またスポーツには故障がつきもので、故障を抱えながらトレーニングを続けることで逆に筋の負担を増やしさらに故障を招くことも珍しくありません。

筋の炎症でまず思い浮かぶのはインフルエンザです。あの何とも言えない重だるい節々がうずく感じ・・・はウイルス性筋炎のサインです。新型コロナ、伝染性紅斑(リンゴ病)も筋肉痛を起こすことで有名ですが、ふつうのかぜだって筋肉痛を生じることがあります(もともとコロナはかぜウイルスです)。

そしてDOMS(遅発性筋痛:ドムス)です。かなり強度のきつい運動をやった後に、歩けなくなるくらい強い筋肉痛が生じます。筋細胞があちこちで破壊され、壊死したところに新しい筋細胞が生まれてきます。ここまでやるのは✖ですが、筋肥大のためにボディビルダーやウエイトリフティングの選手がわざとやることもあります。

4 筋肉痛のみつけかた

正常な筋肉は指で押してもそれほど痛むものではありませんが、自分で筋肉をあちこち押すと痛いところが見つかるかもしれません。トリガーポイントには活性型(実際に痛みを生じるタイプ)と潜在型(ふだんは痛みを生じないタイプ)の二つがあります。押して痛い筋肉はあるものの症状がない場合は潜在型だと思います。経験上たくさん歩く職業の人は下半身に、パソコン作業の人は上半身にトリガーポイントがみつかることが多いです。専門的にはもっと細かく診わけるのですが、みなさんはまず自分が痛いと感じる場所を触ってみてください。触って痛くない場合は周辺の筋肉を触りましょう。痛みを感じる場所の上下左右を広く押して痛みを感じる箇所がみつかったらトリガーポイントかもしれません。みつけたら一日数回マッサージしてみましょう。あれ?痛みが消えた!と思うときが来るかもしれませんよ。

ねりまインクワイアラー 206 財布を落とした!

電車の中で財布を落としました。クレジットカードの停止、保険証紛失の届出など今はオンラインでできるのでたいへん助かりました。でも大失敗!あとでお財布がみつかりホッとしました。

松ぼっくり通信 2024年 6月号

健康に老化しよう!

 40代で体調を崩してから運動をするようになって自分なりに体に気を使ってきましたが、やはり若い時とはちがうと感じることも多くなってきました。老化そのものは人生のプロセスで、だれにでも訪れます。体力は少しずつ落ちてきますが、毎日を楽しく充実して生きるにはどうしたらよいか考えてみました。

1 人生の後半戦

 以前も書きましたが、長生きだけ取るなら今は最高の時代です。80代はおろか90代の方を診ることもまったくふつうになってきました。定年退職後の30-40年をできるかぎり元気に過ごしたいものです。内臓疾患の治療は相当に進歩し、がんも含めてかなり長生きできるようになってきました。元気な後半生のカギとなるのは認知症の有無と足腰のじょうぶさです。この二つがなんとか保てれば(多少の低下は否めませんが)それなりに幸せな毎日を過ごせるはずです。

2 健康よりウェルビーイング(生きている実感)

だれでも生まれてからこれまでにいろいろなケガや病気をしてきています。治ったとはいえその痕跡はからだのあちこちに残り、生まれたときのまっさらな体に戻っているわけではありません。体にのこる痕跡は人生のあかし・年輪みたいなものです。長く生きるほど痕跡は増えますから、だれもが「古傷だらけの人生」を送っていることになります。

病気やけがの影響が残ったとしても、それをくぐり抜けてきたことに誇りを持ちましょう。そして今できること、楽しめること、やりたいことをみつけてチャレンジしてみましょう。人生前半にはできなかったこと、興味がなかったことでも今なら楽しめるかもしれません。

健康診断の数字を無視するわけではありませんが、できるだけ家にこもらず、外に出かけて今の暮らしを楽しんでください。体を動かすことの効能は多くの慢性疾患・生活習慣病で確認されています。気になる方は、かかりつけのお医者さんにどの程度までの運動ならやって良いのか確認してください。

3 やっぱり運動がカギ

運動の効果でわかりやすいのは筋力の向上ですが、最近注目されているのは脳への効果です。運動をするときには手足から送られてくる情報を脳が解釈し、次に実際に手足を動かす指令を送ります。これを一瞬でからだのあらゆる部位で行うのですから、ちょっとしたコンピューターではとてもまねできないことを毎日脳はやっているのです。

だから体を動かすと脳が鍛えられます。人生の後半戦を有意義に過ごすには頭もからだも大切ですが、どちらも体を動かすことで鍛えられます。また体を動かすと筋肉からマイオカイン(ホルモンのなかま)が出て脳に働きかけ、気分や認知機能の改善に効果があることがわかっています。歩ける人は速く歩く・走る、家で体を動かすなら体操・トレーニングの中身を少しづつ強く・長くしていくのがコツです。

運動と名がつかなくてもからだを動かすことはすべて役に立ちます。毎日の買い物でちょっと足をのばす。ちょっと珍しいものを手に入れるため電車やバスで出かけてみる。家庭菜園を始める。草花を育ててみる。美術館や博物館に行ってみる。隣町を探検する。ボランティアや趣味のサークルに参加してみる。用事がなくてもとりあえず出かける。ゲーム好きならポケモンゴー(ゲームだけれどほんとうに歩き回ります)をやってみる。街や風景の写真を撮ったり、鳥の観察(バードウォッチング)など、自分がやりたい=からだを動かすことをきっと見つけられると思います。

4 続けるためのヒント

  • 人と競わない・・・人生後半は競うのでなく助け合いです。

  • むかしの自分と比べない・・・気持ちが若いのは良いことですが、どうしたって若いころよりは体力は落ちます。今の自分ががんばっているかがだいじ。

  • 「運動」のはばを広げる・・・お気に入りの運動・スポーツ以外にも楽しいことがみつかるかも。

  • まずやってみる・・・考えすぎないでやってみましょう。

  • 楽しいかどうかで判断する・・・やって合わないと思ったらほかのチャレンジを!

  • 太陽の光を浴びる・・・ビタミンDを作れば体が元気になります。

  • ハードルを下げる・・・何も思いつかなかったらとりあえず出かけましょう。歩き回っているうちに頭が冴えて、自分なりにやりたいことが見つかるかもしれません(「ボケなき徘徊」と私は呼んでいます)。

ねりまインクワイアラー 205 ギャンブル依存症

大谷選手関連でいま話題となっているのが、ギャンブル依存症です。むかし出先でぽっかり時間が空いたときにパチンコを試して、なぜか千円ほど儲けました。これが唯一のギャンブル経験です。やっているときとても退屈だったのですが、依存になる人では脳内でドーパミンが出てとても幸せになるのだそうです。薬物中毒と同じく治療が必要な病気と考えられています。「嘘と借金」があれば診断確定と言われています。

松ぼっくり通信 2024年 5月号

やれちゃうトレーニング

ストレッチ・筋トレははまる人ははまるけれど、はまらない人はまったくはまりません。時間が取れなくても、体力がなくても、そもそも運動が嫌いでも、なんとなくやっているだけなのに後から見れば全然ちがう。そんなトレーニングです。

1 下半身を強くする「台所・洗面台」

つま先立ち・片足立ち 夕食の準備をしながらつま先立ちをします。歯を磨くときは片足立ちをします。習慣にしてしまえばなんとなくやるようになります。

アキレス腱伸ばし 足元のクッション(青竹・少年ジャンプほか)に足を載せてアキレス腱を伸ばしましょう。パソコン作業の人はけっこうアキレス腱が縮まっているはずです。毎日やるとぜんぜんちがいますよ。

2 どんな人でも必ずやれる!「リビング・居間」

やっと家に帰ってきたからリビングでのんびりしたい。わかります!でもちょこっとだけトレーニングの要素を加えると、運動嫌いのあなたでも「運動やった感」を経験できます。そしてじみーに体力が上がります。

「立つとき・座るときだけスクワット」 ソファーにどかーんと座らず、そろりとおしりを下ろします。トイレに行くとき、冷蔵庫に飲み物を取りに行くときは、ゆーっくりと立ち上がりましょう。するとあら不思議!知らず知らずのうちにスクワットをやっているのでした。あれほどおっくうだったスクワットも生活の一部にしてしまえばけっこうできます。

「ちょこちょこ筋トレ」 部屋の入り口付近に軽めのダンベル(あるいはペットボトル)を置いておきます。そこを通りがかるたびに2.3回ダンベルを上げ下げしましょう(どんなやり方でも◎)。「ちりも積もれば山となる」ので、上半身筋トレです。

足くび廻し・かかと踏み踏み ソファでテレビ・読書・ゲームしているとき、ときどき足だけ動かしてみましょう。足をぐるぐる回したり、屈伸したり、かかとを踏みつけたりいろいろやってみましょう。足は第2の心臓、下半身のむくみ取りに役立ちます。

3 ラクして体幹トレーニング「おふとん・ベッド上」

おしり歩き 足を使わず、おしりを使って歩きます。やってみるとあんがいむずかしい。体幹をねじる動きをふだんやれていない人は苦戦するかもしれません。でも姿勢コントロールの素晴らしい練習です。それにおふとんの上ならお尻が痛くない。風呂上りなどにチャレンジしてください。

秘儀!瞬間寝返り おふとんの上でごろりと体を回すのではなく、同じ位置で右へ、左へと向きを変えます。肩とおしりを使ってできるだけ速くやってください。これが素早くできる人は、歩いたり走ったりも上手にできるはずです。

全身ストレッチ からだのすみずみまでゆるめられる魔法のストレッチです。やりかたはかんたん、寝そべったまま全身の筋肉を脱力させます。手足だけでなく、顔からおしりまであらゆるところをゆるめます。ぐっすり寝ている赤ちゃんと同じ感じです。しばらくするといろんなところがぴくぴく動いたり、ちくちくしたりするかもしれませんがそのままにしましょう。これだけでも肩こりや腰痛が良くなったりするからあら不思議!

4 「お買い物」は総合トレーニング

女優のように歩こう 家の外に出るとどうしても人の目が気になるのを逆手にとって、思いっきり見られることを意識して動いてみます。脳内イメージで女優さん(オードリー・ヘプバーン、吉永小百合etc.)になりきって美しく歩いてみましょう。野菜一つ持ち上げるのにもひたすら美しい所作で行い、レモンに口づけしたりします(ダメか⁈)。これも修行、疲れた分だけふだん使わない筋のトレーニングになっています。

「スーパー」新記録を狙おう 歩きでも自転車でもいいから記録を狙います。家を出て、買物をして帰ってくるまでの時間を記録しておきます。新記録を樹立するためには、歩くスピード・献立の中身・売り場での判断力・お札を取り出すスピードなど総合的な力が求められますから、主婦力・主夫力の頂点を目指してがんばりましょう。

自転車はトレーニング 転ぶと危ないからと言われて自転車を取り上げられるご高齢の方を散見しますが、自転車を押すのも乗るのも一種のトレーニングです。いくつまで乗れるかは人それぞれ、個人差・状況で判断してあげてください。できることを奪うのではなく、どうやったら体を動かすことを続けられるのか。この工夫をすることが、今の時代に大切だと考えています。

 

ねりまインクワイアラー 204 一日のタンパク必要量は?

一日のタンパク必要量は男性60-65g、女性50-55gくらいです。魚・肉100gあたり15-20gがタンパク質と言われています。サケの切り身で18g、豚の生姜焼きで20グラム、ソーセージ2本で6g、ご飯2杯で6gとすると合計50g、男性ではまだ10gほど足りません。みなさんはちゃんと摂れていますか?